バイデン氏のキーウ訪問 露を牽制

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バイデン氏のキーウ訪問 露を牽制
バイデン米大統領(春名中撮影) 【ワルシャワ=渡辺浩生】バイデン米大統領が20日、ロシアの侵略を受けるウクライナをサプライズ訪問した。24日の侵略開始1年を目前に、米国のウクライナ支援に対する強い関与と民主主義を価値とする世界秩序の守護者としての責任を世界に訴えるため最大限の効果を狙ったからだ。 【写真】バイデン米大統領の名前が刻まれたパネルがある歩道を案内するゼレンスキー大統領 「戦いが続く限り、ウクライナを支え続ける」。バイデン氏は20日、ウクライナの首都キーウ(キエフ)で出迎えたゼレンスキー大統領と手を握り合った。昨年12月に米国をゼレンスキー氏が訪問して以来、2カ月ぶりの再会だった。 戦場となる国を訪問した現職の米大統領としては、2003年に息子ブッシュ大統領がイラクを訪問した事例がある。ただブッシュ氏はテロとの戦いを続ける米兵の激励が目的だったのに対し、バイデン氏は侵略される国への訪問。民主主義と権威主義が対立する世界へのアナウンスメント効果を意識したといえる。 バイデン氏は声明で「米国は大西洋から太平洋までウクライナ防衛を支援する国々の連合体を構築してきた」と強調した。毎月開催されるウクライナへの軍事支援を協議する関係国会合の参加国は50カ国を超す。 しかし、戦争の長期化で西側や米国内では「支援疲れ」ともいえる空気が漂う。米調査機関ピュー・リサーチ・センターの最新世論調査によれば、ウクライナ支援を「多すぎる」と考える米国民は26%、共和党支持層では40%に上る。 今後の軍事支援の方向性も割れている。戦闘機や長射程ミサイルという広範囲な攻撃力を持つ兵器に踏み込むのか、プーチン露大統領のエスカレートを恐れ「段階的な支援」を続けるのか。北大西洋条約機構(NATO)の同盟諸国も一枚岩ではない。 そうした亀裂につけ入るのは、プーチン氏の常套(じょうとう)手段だ。米シンクタンク、ブルッキングス研究所のフィオナ・ヒル上級研究員は米上院軍事委員会で「プーチン氏は米国の党派争いと欧州の分断を利用しようとし、偽情報や世論工作を図っている」と指摘した。 バイデン氏がワルシャワを訪れる21日にはプーチン氏が年次教書演説を行い、改めて侵略の正当化を図るとみられる。バイデン氏はその前にリスクを冒してもウクライナの地に立つことで、侵略開始から1年が経過しても同国との結束に揺るぎはないとのメッセージを打ち出し、プーチン氏の機先を制したといえる。

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[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス - 主要 バイデン氏のキーウ訪問 露を牽制