帯広の老舗百貨店 122年歴史に幕
帯広の老舗百貨店 122年歴史に幕
UHB 北海道文化放送
122年の歴史に幕を下ろします。「藤丸さん」の愛称で長年親しまれてきた、北海道帯広市の百貨店「藤丸」が1月31日で閉店。最後の姿を記憶に焼き付けようと大勢の人が訪れました。
1月31日に営業最終日を迎えた、帯広市の老舗百貨店「藤丸」。
午前10時の開店では、藤本長章社長が玄関で客を出迎えました。
午前10時の開店には藤本社長が客を出迎えた
藤丸 藤本 長章 社長:「最後の最後までお客様に足を運んでもらって、本当にありがたいの一言です」
1900年に帯広市で創業した「藤丸」。十勝地方発祥の百貨店として地元では「藤丸さん」と長年親しまれ、街のランドマークとしてにぎわいました。
1900年に帯広市で創業
藤丸で35年働く 菊池 宏子さん:「すごくなりたかった職業なので、エレベーターガールを10年間勤めた」
35年前から「藤丸」で働く菊池宏子さん。百貨店の顔であるエレベーターガールとして10年間働き、現在は食品売り場を担当しています。
35年前から藤丸で働く菊池さん
当時のエレベーターガールは高級ブランドの制服に身を包み、客を笑顔で迎える地元女性の憧れの存在でした。
藤丸で35年働く 菊池 宏子さん:「人生にとってかけがえのないのが、藤丸という職場です」
エレベーターガールは「憧れの存在」だった
しかし、30年前のピーク時に145億円あった売上は、郊外のショッピングセンターやネット通販などの台頭により3分の1にまで減少。コロナ禍が追い打ちをかけ、8期連続で営業赤字となり閉店を決めました。
田中 うた乃 記者:「営業最終日を迎えた藤丸です。開店30分前にもかかわらず行列ができています」
感極まって涙を流す人も…
最終日の1月31日は大勢の人が最後の買い物に訪れ、閉店を惜しみました。
帯広市民:「息子が結婚して2階のドレス売り場で私が購入した。すごく寂しい思いです」
帯広市民:「節目節目に記念のときに来たり、プレゼントを買いに来たりしていた。実家のような自分の大切なものが終わる感じがしている。歩いていても寂しい感じで、感極まってしまう。ぜひ復活してほしい」
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス - 主要 帯広の老舗百貨店 122年歴史に幕