漂流クジラ 過去には標本に活用も

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漂流クジラ 過去には標本に活用も
淀川河口に迷い込んだクジラが死んだかどうか調べる専門家ら=13日、大阪市の淀川河口付近(南雲都撮影) 大阪湾の淀川河口付近で見つかったマッコウクジラとみられる個体について大阪市は13日、現地調査の結果、絶命したことを確認した。市などは死骸の取り扱いを検討しているが、環境や船舶への影響も懸念され、専門家は早期の対応を求める。過去には大阪湾で発見されたクジラの死骸が骨格標本に生まれ変わり、海洋生物への理解に生かされた例もある。 【写真】死んだことが確認された迷いクジラの「淀ちゃん」 東京海洋大の中村玄助教(鯨類学)によると、死んだクジラは、迷い込んだ時点ですでに衰弱していた可能性が高い。 中村氏によると、マッコウクジラは皮下脂肪が厚く、死んでも体温がすぐに下がらず腐敗が早い。また体内にガスがたまり、しばらく浮いた状態になるといい「河川の汚染や悪臭、船舶衝突へのリスクが考えられる。早急に陸揚げする必要がある」と話す。 今回のクジラを巡っては、交流サイト(SNS)で「淀ちゃん」と名付けられ、発見当初から生きたまま沖に帰すことを望む人もいた。ただ中村氏は「マッコウクジラは弱っていても非常に力が強く、もし無理に引っ張り出そうとすれば人に危害が及ぶ可能性もあった。心情的には理解できるが、今回のようなケースでは静観するしかなかった」と述べた。 同様のケースは過去にも起きており、死骸の有効活用につながった例もある。 神戸市の須磨沖では令和3年7月、全長10メートル超のクジラの死骸が漂流しているのが見つかり回収・陸揚げされた。大阪湾で10メートル超の鯨類の漂流は珍しく、大阪市立自然史博物館(同市東住吉区)が「学術的な価値がある」として引き取りを希望。いったん地中に埋めてから骨格を取り出し、昨年12月から同館で保管している。同館はこのクジラを含めて平成2年以降、大阪湾に漂流するなどした6体の死骸を引き受け、骨格標本などとして活用している。

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