巨費でも米へ 臓器移植進まぬ日本

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巨費でも米へ 臓器移植進まぬ日本
臓器移植の啓蒙活動を行う医療者ら。日本で臓器移植が進まない根本原因とは?(写真提供:東京医科大学八王子医療センター ⒸTOKYO VERDY) 脳死下での臓器提供を可能にした「臓器移植法」の施行(1997年10月)から四半世紀が経った。だが、臓器の提供数は毎年100件前後にとどまる。 世界と比較しても、なかなか進んでいない日本の臓器提供。その根本にある問題は何か。5日連続特集「臓器移植とニッポン」2日目は、臓器の提供で成り立つ移植医療が多くの人にとって望ましいかたちになるには、どうしたらいいかを考えていく。 【写真で見る】東京医科大学八王子医療センターと東京ヴェルディが行った啓蒙活動の様子 1日目:「臓器移植」施行25年でもいまだ増えぬ厳しい実態  2022年師走、先天性の重い心臓病を抱えた女児(1歳)がアメリカで心臓移植を受けるため、家族や支援団体らが募金活動を行っている様子をメディアが報じた。12日には目標額を達成したことを支援団体が発表したが、耳目を集めたのはその額の多さだ。その当時は円安ということもあって、治療費や渡航費などを合わせた額は5億3000万円。これだけの金額が3週間ほどで集まったという。  海外での臓器移植については、「イスタンブール宣言」が2008年に採択された。臓器提供や移植は自国の自給自足に務め、移植ツーリズムを禁止するといったことを盛り込んだルールだ。  小児の心臓移植に長年にわたって関わる千里金蘭大学学長の福嶌教偉(のりひで)さんは、「ヨーロッパやオーストラリアでは宣言に同意しているが、多国籍のアメリカやカナダではいまだに国外から移植希望者を受け入れている」と説明する。 ■手術技術が向上し、臓器の生着率も高い日本だが…  アメリカで心臓移植をする場合、患者の多くは補助人工心臓を付けていることから、1日の管理料が100~200万円。1カ月滞在するだけで6000万円かかる計算になる。  「費用の高さもさることながら、海外での移植は想像を超えるつらさです。関係ない人から叩かれ、渡航したら『なんで日本から来たんだ』という目で見られて、心も体も疲弊する。本当は日本で移植できるのがいいのです」(福嶌さん)  ドナー(臓器提供者)から提供された臓器を移植する移植医療。実際、日本ではめざましい発展を遂げている。手術の技術が向上し、拒絶反応を抑えるための免疫抑制薬の使い方が格段に進歩したことで、臓器の生着(移植者の体の中で機能すること)率も上がった。

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