記録廃棄 最高裁が遺族に陳謝

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記録廃棄 最高裁が遺族に陳謝
最高裁有識者委員会での意見聴取を終え、記者会見で話す土師守さん=14日午後、東京都千代田区  1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件をはじめ、全国各地で重大少年事件の記録が廃棄された問題で、連続児童殺傷事件で次男の土師淳君=当時(11)=を亡くした父親の守さん(66)が14日、最高裁有識者委員会で遺族の心情を述べた。土師さんは「ずさんな管理体制に憤りを感じる」と訴え、最高裁の小野寺真也総務局長は「適切ではなかった」と陳謝した。問題の発覚後、最高裁側が事件当事者に直接謝罪するのは初めて。 【写真】「少年A」に刺された女性、一命取りとめ看護師に 25年たっても消えぬ恐怖心 神戸連続児童殺傷事件  記録廃棄問題を受け、記録保存の在り方を検証している有識者委(座長・梶木寿元広島高検検事長)は、1月から専門家らの意見聴取を開始。土師さんは「当事者が声を出さない限り、大きな力にならない」として、昨年12月、被害者遺族の意見を聞くよう要望していた。  土師さんは14日、代理人弁護士3人と有識者委の第5回会合に出席。非公開で、3人の有識者委員や最高裁幹部らに約45分間にわたり、思いを述べた。  意見聴取後に会見した土師さんは、「いつか少年法が改正され、記録を閲覧できるのではないかという希望さえ奪われた」と心情を語った。また、記録廃棄を知ったときの驚がくや、事件の真相を求める遺族の思い、保存の意義と見直しへの提言などを述べたとし、「一般人の常識と司法の常識がずれている。感情も含めて伝えられたと思う」と話した。  一方、最高裁や土師さんによると、最高裁の小野寺総務局長は「記録の保存の在り方は適切でなく、反省し、申し訳なく思っている」と謝罪した。土師さんと弁護士は、事件記録を廃棄した神戸家裁に対する調査の結果開示も求めたが、説明はなかったという。  同日の有識者委では、別の弁護士2人が意見を述べた。民事事件の代理人として陳述した瀬戸一哉弁護士(埼玉弁護士会)は「記録保存の基準や判断は、第三者の目で多面的に評価する仕組みを検討すべき」などと提言。少年事件の付添人の立場で招かれた金矢拓弁護士(第二東京弁護士会)は「付添人は、少年のための利用が終わった記録は早々に廃棄されるべきと考える者が多い」と指摘した。  問題は昨年10月、連続児童殺傷事件の全記録廃棄で判明。最高裁は少年事件記録のうち、史料的価値が高い記録は保存期間の満了後も廃棄せず、永久保存を内規で義務付けている。しかし、2004年の長崎佐世保小6女児殺害事件や12年の京都・亀岡暴走事故など、各地で重大少年事件の記録廃棄が明らかになった。(霍見真一郎)

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