退職者は戦力 人手不足に企業活路

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アルムナイ向けに、新社屋を紹介するイベントを実施する企業も(AKKODiSコンサルティング)  景気低迷時に実施した採用抑制の穴埋めや、デジタル化に対応できる人材の確保など、多くの企業が人手不足対策に頭を悩ませる中、一度中途退職した元社員を「再雇用」する「アルムナイ(卒業生)採用」に活路を見いだす企業が増えている。かつて終身雇用が当たり前だった日本において、退職者は「裏切り者」「恩知らず」と見なされるなど、ネガティブなイメージが少なくない。だが、今や、退職した人材と積極的にコミュニケーションを取ることをいとわない企業が増えてきた。 【関連画像】三井住友海上が実施したアルムナイ向けオンラインミーティングの様子  例えばSMBC日興証券。5月16日にアルムナイ向けに交流の機会を継続的に提供する「アルムナイネットワーク」を設けることを発表した。インターネット上に専用サイトを作ってアルムナイに登録してもらい、事業の現況に関する情報や経験者採用の募集情報を提供する方針だ。  企業にとって「元社員」であるアルムナイは、他の中途採用者よりも自社の企業文化や業務に対する理解が深い。加えて、退職後に社外で働いた経験をも持つ。その経験を生かして、新しい知見を持ち込んでくれる人材にもなり得るというわけだ。SMBC日興証券は、アルムナイネットワークを構築した狙いを「証券ビジネスにとって人材は重要な資産。ビジネスの多様化・専門化が進む中にあって、今まで社内に無かった経験や新しい発想を引き出せる人材の候補として捉えている」と説明する。   SMBC日興証券だけではない。三菱UFJ銀行、ニトリホールディングス、KDDI……。今年に入り、これらの有力大手企業が相次いでアルムナイネットワークの構築についての発表を行っている。  実際、アルムナイネットワークを先行して導入した企業は手応えを感じている。  コンサル大手のKPMGコンサルティング(東京・千代田、社員数約1700人)では21年9月のアルムナイのコミュニティーの立ち上げ以降、既に約30人を再雇用した。再雇用のペースは以前の倍で、再雇用者の中には退職1年未満で復帰したケースもあるほどだ。  ただ、話はそう単純ではない。当然だが、一般的にはかつて所属していた社員が退職したのにはそれなりの理由がある。仕事にやりがいを感じなかったり、評価、報酬体系が物足りなかったりするなど、何らかの不満を持って辞めたケースが少なくない。こうしたネガティブな要因を上回る魅力がなければ、アルムナイが「古巣」とのつながりを維持しようとは思わない。ましては復職など、もってのほかだ。

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[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス - 経済 退職者は戦力 人手不足に企業活路