JAL 国際線旗艦機を19年ぶり刷新

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JAL 国際線旗艦機を19年ぶり刷新
1/3 JALが国際線のフラッグシップとして導入するエアバスA350-1000=17年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire 中期経営計画のローリングプランを発表するJALの赤坂祐二社長(左)。A350-1000の模型も展示された=22年5月6日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire JALのA350-900 16号機JA16XJ=22年4月25日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire  日本航空(JAL/JL、9201)は、エアバスの大型機A350-1000型機を10月29日開始の冬ダイヤから国際線に投入する方針を固めた。現行のボーイング777-300ER型機の後継となる長距離国際線機材で、同数の13機を順次導入していく。JALが国際線のフラッグシップを刷新するのは19年ぶりで、客室仕様を刷新し、羽田-ロンドン、ニューヨークの2路線を軸に最初の投入路線を調整する。省燃費機材に更新することで、CO2(二酸化炭素)排出量削減を加速させる。 【写真】JALのA350-900国内線仕様の機内 ◆17号機はA350-1000  JALは777の後継機として、2013年10月7日にA350を発注したと発表。これまで日本の航空会社が大型機を選定するとなれば、ボーイングなど米国製と相場が決まっていたことから、欧州のエアバス機導入は日本の航空業界に大きな衝撃を与えた。777の後継として、標準型のA350-900を18機、長胴型のA350-1000を13機の計31機を確定発注し、オプション(仮発注)で25機購入する契約を締結した。国内線機材のA350-900は2019年9月1日に就航しており、16号機(登録記号JA16XJ)まで受領している。  16号機まではすべて国内線用のA350-900だったが、17機目はA350-1000の初号機(JA01WJ)となる。2023年度は2機受領し、現在の中期経営計画の最終年度となる2025年度末には9機体制を構築。2028年度ごろまでに残り4機を受領する見通しで、現行の777-300ERを順次退役させる。  ロンドンやニューヨークなどの長距離国際線にA350-1000を投入することで、CO2を削減するほか、2004年7月1日の就航から20年近い777-300ERを退役させることにより、運航・整備コストを削減する。JALは現在の中期計画で、ESG(環境・社会・企業統治)戦略を経営の軸に据えており、A350をはじめとする省燃費機材への更新により、2030年までに400億円の燃油費削減効果を見込んでいる。 ◆システムは95%共通・客室は新仕様  A350-1000は、2機種で構成するA350 XWBファミリーの長胴型。全長は73.79メートルで、標準型であるA350-900の66.8メートルより約7メートル長い。座席数はメーカー標準仕様で3クラス350-410席と、A350-900の300-350席より50-60席程度多く、航続距離は8700海里(1万6112キロ)、最大離陸重量は319トンとなる。  システムの95%がA350-900と共通で、タイプレーティング(機種別操縦資格)も共通なので、航空会社が需要や路線のニーズに合わせて2機種を使い分けやすい。  エンジンは英ロールス・ロイス製Trent XWB-97(トレントXWB-97)で、推力は9万7000ポンド。ロールス・ロイスによると、A350-900用のTrent XWB-84(推力8万4000ポンド)と比べ、新しい高温タービン技術やより大きなエンジンコア、ファンの空力特性の組み合わせで推力を増加させたという。機体の空力改善やエンジンにより、777やA340-600と比べて燃費や1座席あたりの運航コストは25%改善している。  メインランディングギア(主脚)は、A350-900は787などと同じ1脚あたり4輪だが、A350-1000は777と同じ6輪に増える。JALはA350-1000の独占タイヤサプライヤーとして、ミシュランを選定している。  一方、現行の777-300ERは座席数が4クラス244席で、ファースト8席、ビジネス49席、プレミアムエコノミー40席、エコノミー147席。現在の客室仕様「スカイスイート」は2013年1月9日に改修初号機(JA731J)が就航し、13機目となる改修最終号機(JA741J)は2014年7月26日に就航した。2019年8月からはファーストクラス以外のシートカバーを新デザインに刷新するなど、同年9月に就航したA350-900と連続性のあるインテリアにリニューアルしている。  A350-1000は新仕様の客室を導入し、コロナ後の旅客需要取り込みを目指す。777-300ERと同様、ビジネス客が主なターゲットで、カタール航空(QTR/QR)やデルタ航空(DAL/DL)、全日本空輸(ANA/NH)などが導入している個室タイプのビジネスクラスなどと比較し、競争力のある客室で利用者に訴求していく。 Tadayuki YOSHIKAWA

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